年金業務・組織再生会議の最終報告についての見解を発表しました。


 年金業務・組織再生会議の最終報告について(見解)

1.  2010年1月に設置される日本年金機構(以下、「機構」という)の職員採用基準や外部委託の推進等を検討していた 「年金業務・組織再生会議」は6月30日に最終報告をとりまとめ、渡辺行政改革担当大臣に提出しました。

2. 公的年金は、憲法25条に基づいて国民の老後の生存権を保障することを軸としつつ、障害者や遺族の生活保障をも含んだ 重要な制度であり、国の責任で直接国が管理・運営することは世界の常識です。
 ところが最終報告は、「機構」の人員を大幅に削減し、大規模な民間委託を進めるなど、公的年金に対する国の管理・運営責任を 投げ捨てるものです。年金記録問題についても、「機構」の体制確保には言及せず、外部委託や有期雇用の活用を提起 しています。また、「懲戒処分歴」を口実に業務に精通した職員を「機構」から排除するなど、安心・信頼できる公的年金制度の 確立とはほど遠いものです。

3. 「機構」の業務は、保険料の徴収や記録管理、年金給付・相談業務などを分割し、民間企業に委託するとしています。しかし、 何十年にもわたる加入記録や保険料の確実な管理が不可欠な年金業務をバラバラにし、さらに、競争入札の下で受託業者が 数年ごとに入れ替わる制度で、相談やサービスなどの安定的な運営が確保されるのでしょうか。また、受給者・加入者を含めた 1億人の年金個人情報がきちんと守られるのでしょうか。年金記録問題以上の重大な事態を危惧せざるを得ません。
 また、郵政民営化と同様に莫大な年金積立金の市場運用が狙われ、証券・生保会社等の大企業の儲けの手段にされようと しています。さらに、財界は報酬比例部分の企業年金化を主張し、401kといわれる企業年金の導入企業が増加しています。

4. いま、政府や財界から消費税増税による年金財源確保策が提起されています。しかし、消費税は、年金生活者などの 低所得者の暮らしに重くのしかかる最悪の税制であり、社会保障としての年金制度とは相容れません。
 「安心年金つくろう会」は、政府の責任で年金記録の完全解決を急ぐとともに、無年金者をなくし、国の責任で安心して 暮らせる年金制度の確立を求めるとりくみを進めています。政府は、この最終報告にもとづいて拙速に「機構」の基本計画を 策定するのではなく、国民の意見を広く聴取するなど、国民が真に安心・信頼できる年金制度とともに、国が直接に管理運営 する組織として確立するよう求めます。

2008年7月1日

国の責任で安心して暮らせる年金制度をつくる連絡会
(略称:安心年金つくろう会)





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