公 開 質 問 状

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 規制緩和・民間開放を基本とする「構造改革」の強行により、国民生活の格差と貧困が拡大し、医療や年金制度の拡充を求める国民の声はますます強まっています。内閣府が 実施した「国民生活に関する世論調査」では、社会保障制度の改善が全体の72.8%と、98年以降最多となっていることが明らかになりました。
 しかし、日本の年金制度は、無年金者が100万人を超えると推計され、国民年金のみの平均受給額は4万8千円にも満たないものです。高すぎる国民年金保険料が払えない 国民が5割を超え、厚生年金の未加入事業所も多数にのぼっています。公的年金制度は、国民の老後の生活を保障することができなくなっているといわざるを得ません。
 このもとで、「宙に浮いた年金」や「消えた記録」の解決もないままに、社会保険庁が解体・民営化されようとしていますが、政府の責任による年金記録の完全解決と、 信頼され、安心できる年金制度の確立が緊急に求められています。また、低所得者ほど重い負担となる消費税増税を年金財源に充てるのではなく、応能負担・累進課税に よる全額国庫負担の最低保障年金制度を作り上げることが求められています。
 私たちは、政府の責任で年金記録問題を完全に解決することと、憲法25条にもとづく社会保障制度として、国民の老後生活を保障する公的年金制度の実現をめざして運動を進めています。
 解散・総選挙にあたり、極めて重要と思われる下記の政策課題について公開質問を提出いたします。10月24日までに貴党の基本的な考え方を返答いただければ、ホームページ等を 通じて社会に公表させていただきます。ご多忙の中、ご返答方よろしくお願いします。


1.社会保障財源のために消費税を増税することについて伺います。

(1) 日本の消費税は食料品など生活必需品も贅沢品も同じ税率で、最終的には消費者が負担する仕組みです。低所得者ほど負担が重くなる逆進性の強い税制であり、 消費税増税は今日問題となっている貧富の格差をますます深刻にするものです。現に、輸出関連大企業は戻し税により還付金を受けていますが、価格転嫁できない 中小事業者は、きびしい経営を余儀なくされています。
そもそも社会保障制度は所得の再配分を根本原則とする制度であり、消費税増税はこの原則を壊すものです。
この点について、貴党はどのようにお考えでしょうか。
(2) 「社会保障の財源に消費税増税を」と財界などが主張しています。
しかし、必要な財源は、莫大な利益をあげている大企業による応分の負担とともに、役員報酬や配当などで潤っている高額所得者・資産家による適切な負担を充てることが必要です。 また、支出面でも、憲法25条を持つ国としてはあまりに過大な軍事費と米軍思いやり予算の削減、道路特定財源の見直しなどにより、社会保障の財源を確保すべきです。
この点について、貴党はどのようにお考えでしょうか。

2.日本年金機構にかかわって伺います。

(1) 年金記録の統合作業が進められていますが、5095万件のうち記録が結びついたものは700万件にとどまっており、解決のめどもたっていません。こうしたもと、 政府管掌年金業務の運営は2010年1月に日本年金機構に引き継がれます。政府が7月28日に閣議決定した日本年金機構の「基本計画」では、年金業務の 民間委託を拡大し、職員を大幅に削減するものとなっています。年金記録問題の対応は、縮小した体制での対応を基本に、有期雇用や外部委託で処理する こととされています。これでは、年金記録問題の早期解決を困難にし、政府の責任も棚上げにするものです。年金記録問題の解決は優れて政治の責任であり、 日本年金機構の設立を延期して現体制での解決を図るか、日本年金機構の体制を拡充して記録問題の解決にあたるなどの対策強化が求められています。
この点について、貴党はどのようにお考えでしょうか。
(2) 日本年金機構の職員採用について、社会保険庁職員を漫然とは採用しないと選別採用を企図し、とくに処分歴のある職員は理由の如何を問わず全員不採用との 方針を政府は閣議決定しました。業務に精通・習熟したどんなに優秀な職員であっても、どんな懲戒処分歴の職員でも一律に日本年金機構から排除することは、 年金業務の専門的・安定的運営を困難にし、国民が享受するサービスにも支障を来すこととなります。一方では、民間から1000人もの職員採用を行いつつ、 社保庁職員を不採用とすることは、公務員の身分保障や労働法理にも反するものであり、訴訟など争議の多発と混乱が避けられません。このような状況を踏まえ れば、社会保険庁職員排除の採用方針は再検討が必要です。
この点について、貴党はどのようにお考えでしょうか。


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