年金制度充実を総選挙の争点に押し上げよう


安心年金つくろう会が新橋駅で宣伝行動実施

安心年金つくろう会

 安心年金つくろう会は、10月10日の昼休みに新橋駅SL広場において宣伝行動を行いました。行動には国公労働者を中心に総勢21人が参加し、ハンドマイクでの訴えを行うとともに、 ビラ配布行動を行いました。訴えは、全厚生労働組合の飯塚委員長、日本婦人団体連合会の榎本事務局長、全日本年金者組合の久昌中央執行委員、自由法曹団の萩尾弁護士が行いました。 全厚生の飯塚委員長の「訴え」を紹介します。今後、各弁士の「訴え」を順次紹介します。

全日本年金者組合 久昌中央執行委員の訴え

 ご通行中の皆さん、新橋駅ご利用の皆さん、私は、年金者組合の久昌と申します。年金問題に関わって訴えをさせていただきたいと思います。
政府などの行う各種世論調査では、「年金改革」が常に上位に上がっています。これは、国民が年金の現状に満足していないことを示しています。国民年金は、 満額でも月6万6千円です。その平均は、4万8千円にも届きません。年金のまったくない人、つまり無年金者が100万人を超えていると、私たちは推計しています。 年金だけで、何とか普通の生活のできる人は少数派なんです。つまり、高齢者の中の多数派は、無年金者・低年金者なんです。
 では、将来の高齢者はどうなんでしょうか。ワーキングプアが増大し、保険料を納められない人が大勢います。保険料が納められなければ無年金者、低年金者に ならざるを得ません。それだけでなく、厚生年金に加入できるはずなのに会社の都合で加入させてもらえない労働者が大勢います。その背景には、中小零細企業の 経営難があります。
 無年金・低年金者人は、この先、もっと増えるのではないかと私たちは心配しています。この年金制度を何とかしたいということで私たちは、「安心年金つくろう会」を つくり、運動を始めたのです。
 社会保険庁は、年金保険料の納付率を上げるためにシャカリキにがんばっています。お金がなければ、保険料が納められないのは当然です。それでも、成績を 上げるために、現場にハッパをかけ、成績主義で締め上げています。社会保険庁の不祥事には、こうした背景があるのです。制度の欠陥には目を瞑り、現場の 労働者にだけ責任を負わせることは許されません。
 これを解決するためにはどうしたら良いのでしょうか。保険料が払えない人が大勢いて無年金者や低年金者増えているのですから、保険料なしで年金を支給する 制度をつくるしかありません。それは最低保障年金なんです。
 最低保障年金の必要性は、私たちが主張しているだけではありません。自民党の政治家や、各新聞社も今年のはじめから相次いで提案しています。最低保障 年金制度の創設は、世論になりつつあります。しかし、それらの提案はすべて、その財源を消費税増税に求めています。
 消費税は、収入の低い人ほど負担の重い最悪の税制です。競争力のない中小業者を苦しめる税制です。弱者を救う最低保障年金のために弱者を苦しめる 消費税を増税するなんてとんでもないことです。社会保障財源は、消費税ではなく、税金を負担する能力に応じて集める税金と無駄な税金の使い方をあらためて つくるべきです。
 大企業は、大儲けをしています。利益は、バブルのころの2倍近くなのに、納める法人税は少なくなり、一方で賃金は低下しています。倍増しているのは役員報酬と 配当だけです。こうした大企業や高額所得者に適正な税負担を求めるべきです。憲法9条をもつ日本がどうして5兆円近い軍事予算が必要なのでしょうか。条約上の 義務もない2500億円にも及ぶ「米軍思いやり予算」が必要なのでしょうか。無駄な公共事業費もあります。消費税によらなくても、最低保障年金の財源をつくることは 可能です。
 「安心年金つくろう会」の活動にご理解ご協力をお願いします。ご静聴ありがとうございました。

全厚生労働組合 飯塚委員長の訴え

 多くの方が厚生年金や国民年金に加入されていると思います。その年金の積立金は現在、厚生年金と国民年金を合わせて約150兆円となっています。その積立金が数年前から、郵便貯金と合わせ、 株による市場運用ができるようになりました。厚生年金では、昨年約90兆円が株で運用された結果なんと5.5兆円もの多額の損失が発生しました。また、運用手数料として300億円を超える多額の年金 保険料が手数料として証券会社等に支払われています。アメリカのサブプライムローン問題が発生した今年度においては、もっと多くの損失が発生するのではないかといわれています。過去22年間 行なわれた株運用では、わずか9回しかプラスになっていません。老後の命綱である年金積立金がこうしたばくち経済に使われていいのでしょうか。年金制度のあり方と組織のあり方について、一体的に 考えて国民本位の年金制度をつくる必要があるのではないでしょうか。
 小泉、安倍・福田、麻生と続く自民・公明党政権のもとで、規制緩和・民間開放の名による弱肉強食の「構造改革」路線が強行されています。大企業のリストラ「合理化」、派遣・請負などの非正規雇用の 拡大が続き、労働者の賃金は9年連続で減り続け、生活保護にも満たない年収200万円以下の労働者が1032万人、ワーキングプア、日雇派遣、偽装請負、ネットカフェ難民など、労働者がまるでぼろきれの ように使い捨てられています。また、原油価格の高騰で漁民や中小企業の経営がなりたたず、倒産も相次いでいます。さらに、姥捨て山とも言われるような後期高齢者医療制度のもとで医者にもかかれない 高齢者世帯も増加しています。
 こうした国民生活の格差と貧困が拡大する中で、命のセーフティネットである医療や年金などの社会保障制度の改善を求める国民の声はますます強くなっています。

 特に、老後の命綱である年金制度の改善は切実な課題です。しかし、自民・公明の与党は、2004年に"100年安心"といって、年金制度の大改悪を強行しました。今でも重くのしかかっている保険料は、 2017年まで毎年ひきあげられ、もらえる年金額は、2023年まで引き下げる、踏んだりけったりの大改悪です。おまけに、出生率の低下で、更なる保険料アップや支給開始年齢の引き上げなどが早くも 取りざたされています。
 国民年金では、未納・未加入などが4割にのぼり、厚生年金でもおよそ3割の会社が未加入といわれています。高すぎる保険料や世界にも例のない長期の加入要件などが大きな原因です。特に 若い人たちでは、年金制度に対する不信・不安の高まりから、半分の人が年金に加入していません。

 一方、こうした公的年金を運営する社会保険庁において、「宙に浮いた年金」や「消えた年金」などの記録問題が明らかになり、国民の怒りが集中しました。本当にあってはならないことであり、 業務運営を担当する社会保険庁の組織的な責任は極めて大きいものがあります。社会保険庁は、組織も規律も厳しく見直さなければなりません。
 こうした記録問題を契機に、政府は、社会保険庁を「廃止・解体」し、「日本年金機構」という非公務員型の新法人を設立することを決めました。しかし、皆さん、老後の命綱である公的年金の運営を、 バラバラに解体し、民間に委託することで、国民の年金権が確保され、サービスが改善されるのでしょうか。公的年金は、50年から60年に及び長期の管理が求められ、また、約1億人の年金個人情報が 管理されていますが、こうした貴重な個人情報が、きちんと管理され、安定的な運営が確保されるのでしょうか。
 しかも最近、財界や自民党などから年金の財源に消費税を増税して充てよう、などの意見が強く出されています。日本経団連などの財界も、「増大する社会保障をみんなで平等に支えるためには、 消費税の拡充がやむを得ません」とし、消費税を財源とする基礎年金の税方式化を提案しています。

 しかし皆さん、消費税は、低所得者や年金受給者など所得の低い人ほど、負担が重くなるという最悪の大衆課税です。また、年金制度の財源に消費税を充てることは、年金を良くしようと思ったら、 消費税増税、消費税増税がいやなら、年金額はそのままで我慢、こうした悪魔の選択が迫られることは明らかです。
 私たちは、消費税増税ではなく大企業や資産家への行き過ぎた減税の見直し、軍事費の削減などにより、その財源を確保すべきだと考えます。
 消費税導入から19年間で、国民が払った消費税は188兆円にもなります。その一方で、企業が納めた法人税は、159兆円も減っています。これでは法人税の減税分を消費税で穴埋めしたことと全く同じでは ないでしょうか。消費税は福祉のためではなく、「大企業への減税のため」といっても過言ではありません。こうした逆立ちした予算の使い方を改めさせ、国民生活優先の財政執行にすれば、こうした社会保障の 財源を確保することは可能ではないでしょうか。
 安心して暮らせる年金制度は、みんなの願いです。憲法25条に基づく社会保障としての年金制度の実現に向けて皆さんのご協力を心から呼びかけます。



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