公的年金資金運用問題で国会質疑(参院厚労委)


 11月13日の参議院厚生労働委員会において、日本共産党の小池晃議員が公的年金資金運用の在り方について質問しましたので、議事録から抜粋して紹介します。

08年11月13日 参議院厚生労働委員会議事録より

日本共産党の小池議員の質問抜粋(公的年金資金運用の在り方に関する件)

○小池 晃君  それから、金融危機の年金財政に対する影響なんですが、これどれだけ損失出ているのか。これごく控えめに試算をしてみましたが、6月末と現在を比べると、年金積立金管理運用独立行政法人が用いているインデックス、 国内株式の指標TOPIXは32.6%、外国株式の指標MSCI―Kokusaiは40.6%下落しています。これ6月末の資産残高は国内株式で15兆円、外国株式では11兆四千億円、これパッシブ運用ですから指標どおりの 下落率これ掛けると、国内株式では4兆9千億円、外国株式では4兆6千億円、今の時点ではこの程度の資産の下落になっているという考え方で、局長、大体考え方はよろしいですか。

○政府参考人(渡邉芳樹君)  ただいま委員おっしゃいましたように、国が年金積立金管理独立行政法人に資産を寄託してそこで国内債券を中心に一定割合で内外の株式などを組み込んで分散投資している、そういう運用状況につきまして、 もとより年金でございますので長期的な観点で評価すべきものでございますが、諸外国の例も踏まえまして、年金加入者に運用状況を適時適切に情報提供するという観点で四半期ごとに公表してございます。

○小池 晃君 簡単にね。

○政府参考人(渡邉芳樹君) はい。
 4月から6月の第一・四半期の段階でこうした分散投資によって19年度末に比べて市場運用分で約1兆4千億のプラスが出てはおりますが、その後、委員御指摘の最近の株価動向等を踏まえた状況というのは 更に厳しいものが予想されております。第二・四半期を含む上半期の公表は、現在、当該法人が昨年と同様、近々公表する予定で作業を詰めておると聞いております。
 そうした中で、四半期に一度きちっと公表しそれを見ていくというのが基本であると思いまして、今御紹介いただいたようなものは一部金融関係の報道などにも類似の報道はあるわけでございますが、直近の第二・四半期、 それから10月、非常に大きな変化がございましたが、11月から12月の第三・四半期、一つ一つその四半期ごとの公表を待ちたいと思っております。

○小池 晃君 大臣、これ外国債券加えると更に損失は拡大する可能性高い。昨年度の5.8兆円を上回って10兆円を超える損失が出る可能性もあると思うんですね。
 昨日、年金部会での議論では、しかし前回の利回りよりも上回る利回りを設定するということになった。これは余りに私は甘い見通しではないかというふうに思うんです。こういう利回りで設定すれば、さらに国内株式なんかの 組み込み率を高めるという、そういうポートフォリオになっていくという危険性もあるわけですし、安全第一である年金の運用からますます乖離していくんじゃないかと。
 私どもは、かねてから年金の資金は株式運用をやめるように提案してまいりました。御承知のようにアメリカもやってないわけですね。国民の貴重な財産である公的年金資金を国内株式なんかにこういう幅の大きいリスク 運用をするということについて、やっぱり考え直すという時期に来ているんではないかというふうに私は考えるんですが、大臣、政治家としてお答えいただきたいと思います。

○国務大臣(舛添要一君) どういうポートフォリオで年金運用するかというのは非常に難しい問題です。私が任命権を持つ年金運用委員会、これは今回新たな血を入れて新しい人をメンバーに入れました。
 今、委員、非常にアメリカ発の金融危機でこういう状況で株価も大幅に暴落しているところでの御意見ですが、今度逆に、非常に景気がいいときに何でもっと積極運用して利回り稼がないんだという、そういう意見が出てくる。 ですから、それは、私はやっぱり長期的に、国民の大事な資産ですから、それをどう運用するかということで年金運用委員会できちんとやる。必ずしも、じゃ株式を完全に排除した方がいいか、債券だけでやったときに例えば インフレに対するヘッジをどうするかとか、様々な問題がありますから、年金運用委員会できちんと議論していただいて、ポートフォリオの選択をやり、そして短期の変動ではなくて長期的にきちんと利回りを確保していくと、 こういうことでいきたい。
 高い数字、昨日出ておりますけれども、まだまだしかし諸外国の運用に比べればはるかに運用実績が劣っているということもまた確かでございます。

○小池 晃君 長期で見ろと言うけれども、五年前の計算からいったって、5年間で結局、2007年度までは8.8兆円プラスだったけれども、このままでいくと今年分ですべて使い果たすという可能性あって、 5年たって結局ゼロになると。運用利回り、予想利回り下回ると。それどころか、もうゼロになってしまうという危険になってきているわけですから、私は、やっぱりこういう危険に国民の大切な財産ですからさらすということは やめるべきだし、やっぱりこの巨額の資金というのがマーケットに対する影響というのも考えれば、これは経済の原理からいったって、こういったことをどんどんやっていくことは改めるべきだというふうに思います。
 このことは検討すべきだということを申し上げて、質問を終わります。


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